
目次
東京都内に勤務する人の中には、一戸建てを神奈川県内で購入する人も多いです。
通勤の利便性や物件の価格差を考え新築一戸建ての購入を神奈川県で検討するのであれば、住宅ローンの負担軽減もポイントと言えます。
地元密着の地方銀行かメガバンクか、融資元として迷うところではありますが、それぞれ特徴と最新の金利については、少なくとも知っておく必要があります。
そこでこの記事では、神奈川県で新築一戸建ての購入を検討する上で、住宅ローンに優位性のある神奈川県内の金融機関はどこかという目線で、情報提供することにします。
現在、神奈川県で一戸建て購入を検討している人は、ぜひ、参考にしてください。
神奈川県の主要銀行と住宅ローン
神奈川県では、横浜銀行と神奈川銀行が住宅ローンの融資元として人気が高いことから、新築一戸建てを購入する際には、まず目を通しておきたい金融機関です。
その一方で、日銀が発表したマイナス金利解除の影響は、この二行にも影響は少なからずあると予想されることから、金利上昇のリスクについても、正しく理解しておくことが求められます。
神奈川県の2大地方銀行
住宅ローンを活用して新築を購入したい場合は、選択の候補となる金融機関が、どの程度の資金を貸し出しているのか、知っておくことは損ではありません。
なぜなら、貸出金が多い金融機関ほど、住宅ローンの利用者が多いということになり、サービスの良さの指標とも捉えられるからです。
そこで、人気と実績のある横浜銀行と神奈川銀行の貸出金について、2023年12月末時点の個人向け住宅ローンの金額をお伝えしておきます。
金融機関
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貸出金
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横浜銀行
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3兆9,224億円
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神奈川銀行
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703億円
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貸出金額からすると、圧倒的に横浜銀行が神奈川銀行を上回っています。
マイナス金利解除の影響
マイナス金利政策とは、2016年に日銀が発表した金融緩和政策です。
金融機関は日銀にも一定の資金を預けるわけですが、この金利が-0.1%、つまり預金する側が利息も負担するというしくみとなります。
すると金融機関は、日銀への利息の支払い負担を軽減するため、住宅ローンなどを市場へ向けて積極的に貸し出しを展開します。
結果、市場に資金が投入され、金融機関は市場から利息を得られるという筋書きです。
市場でのシェア獲得が最優先ですから、各金融機関は貸出金利を低くして、顧客の獲得に努めるため、有利な状況で住宅ローンも利用できるというのがマイナス金利の恩恵と言えます。
ところが日銀はマイナス金利を解除することを発表したため、住宅ローンの金利は段階的に上昇する懸念があります。
ゆえに、これから住宅ローンを利用するのであれば、金融機関の金利動向を見据えての選択がカギです。
現実的な返済相場を知りたいなら、新築物件の金利0.7%での支払い例を参照してください。

横浜銀行の住宅ローン
横浜銀行は神奈川県内だけでなく、全国的にも優れた地方銀行として有名です。
それゆえに、住宅ローンの貸出金もかなり多く、最優先で検討するに値する金融機関であり、ハウスメーカーや不動産会社とのネットワークも強みだと考えられます。
そこで、横浜銀行の住宅ローン金利、特徴、融資を受けることのメリットについて、お伝えします。
変動金利と固定金利
横浜銀行の公式サイトでは、2024年5月現在、
- 変動金利:0.3%~
- 10年固定金利:1.425%
- 25年超35年以内の固定金利:1.99%
という基準金利となっています。
この基準金利をベースに、融資を受ける人の属性に合わせて、金利の割引などが行われます。
特に横浜銀行は、神奈川県に本社がある企業に勤務している人を優遇する傾向にあることから、日産自動車株式会社や富士通株式会社、および関連会社などで働いている人には、横浜銀行で仮審査を受けてみるのもおすすめです。
特徴
横浜銀行は全国の地方銀行でもトップクラスの貸出金と残高があり、安定した金融機関であるといえます。
また1920年に設立された「横浜興新銀行」が、1945年に改名したという歴史があり、長年に渡って神奈川県の財政を支えきたことから、住宅ローンだけでなく法人ローンにも力を入れているという特徴があります。
その他、住宅ローンだけでなく、日常のメインバンクとしても神奈川県内には多くの支店とATMがあることから、利便性は高いと言えます。
メリット
横浜銀行で住宅ローンは、比較的、低金利で設定されています。
そのため返済計画を立てやすいわけですが、それ以外にも口座開設後1年間はATMの時間外利用手数料無料、Web口座でのATM時間外利用手数料無料、といったメリットがあります。
住宅ローンセンターが神奈川県と東京都で合わせて17か所あるため、相談のしやすい体制が整っていることもポイントです。
ただし、平日の15:00までという点が、やや、時間の都合が合わないことも考えられるため、有給休暇を利用するなどの工夫が必要です。

神奈川銀行の住宅ローン
神奈川銀行は、創設70年を超える金融機関となっており、「かなぎん」の呼び名で神奈川県では身近な金融機関として存在感を示しています。
地元密着を掲げる神奈川銀行での住宅ローン金利、特徴、メリットについて、この章ではお伝えすることにします。
変動金利と固定金利
神奈川銀行の公式サイトでは、変動金利と固定金利について、2024年5月現在、以下次のような利率が公開されています。
金利タイプ
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店頭表示金利
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最下限金利
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変動金利型
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2.475%
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0.675%
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固定金利指定型(期間2年)
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2.850%
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1.050%
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固定金利指定型(期間3年)
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2.900%
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1.100%
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固定金利指定型(期間5年)
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3.150%
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1.350%
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固定金利指定型(期間10年)
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3.600%
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1.800%
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上記のように、最下限金利は店頭表示金利よりも大きく金利を下げています。
再下限金利については、
- 給与振込もしくは年金の口座として設定
- クレジットカード、携帯電話、公共料金等の引き落とし設定
- 積立定期預金を月額1万円以上に設定
- 積立投信月額1万円以上
といった条件をクリアし、取引状況や返済比率なども考慮されて、最大1.8%の金利引き下げで達成可能です。
金利引き下げ条件の適用は、「ベストセレクトプラス」というプランに限定されるため、まずは、本プランでの検討がおすすめです。
特徴
横浜銀行が大手や中堅の企業向けであるのに対し、神奈川銀行は小規模の企業向けの融資が強みの金融機関です。
そのため住宅ローンの審査も、勤務する会社規模が小さくても通りやすいという特徴があり、個人の属性に不安がある場合は相談の価値はあります。
これ以外にも、借入最大金額が1.3億、借入最長期間が40年という、他行にはない独自のサービスがあります。
メリット
一般的に金融機関は、一定額以上の貯金をすることで、さまざまな特典を受けることができます。
神奈川銀行では、10万円以上の貯蓄預金で利率の優遇特典を受けることができるなど、オリジナルのサービス展開もあります。
さらにSBI証券との業務提携で、口座開設料と管理料が0円という点もメリットとなり、貯金を使った投資を始めるという人には、おすすめです。
変動金利の再下限金利に近い0.7%での返済例と、神奈川県の新築一戸建て物件情報を合わせてご覧ください。

メガバンクの住宅ローン
神奈川県は、横浜銀行と神奈川銀行という人気の地方銀行がありますが、それ以外にも県内に店舗があるメガバンクと、比較検討することをおすすめします。
そのメガバンクの中で「三菱UFJ銀行」「みずほ銀行」「三井住友銀行」を対象に、比較材料となる情報を提供することにします。
変動金利と固定金利
メガバンクが、それぞれの公式サイトで公開している金利は、2024年5月現在、以下のようになっています。
【三菱UFJ銀行】
金利タイプ
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標準金利
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変動金利
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2.475%
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固定3年
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3.54%
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固定10年
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3.84%
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固定20年
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5.62%
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全期間固定21~25年(適用金利)
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1.63%~1.71%
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全期間固定26~30年(適用金利)
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1.73%~1.81%
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全期間固定31~35年(適用金利)
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1.79%~1.87%
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【みずほ銀行】
金利タイプ
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標準金利
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変動金利
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2.475%
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固定2年
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3.05%
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固定3年
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3.15%
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固定5年
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3.20%
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固定7年
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3.45%
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固定10年
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3.60%
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固定15年
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4.10%
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固定20年
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4.25%
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全期間固定11~15年
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2.14%
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全期間固定16~20年
|
2.26%
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全期間固定21~25年
|
2.35%
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全期間固定26~30年
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2.41%
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全期間固定31~35年
|
2.45%
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【三井住友銀行】
金利タイプ
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標準金利
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変動金利
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2.475%
|
固定5年
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3.75%
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固定10年
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4.00%
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固定15年
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4.36%
|
固定20年
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4.55%
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上記のように、変動金利は3行とも標準金利の2.475%ですが、実質金利については、それぞれの公式サイトを参照してください。
固定金利については、バラつきがあることが分かります。
相対的に、マイナス金利解除の曲面でも、お互いに様子見な印象です。
特徴
メガバンクの特徴としては、いわゆる都市銀行としての安心感と信頼性です。
その一方で、借り入れが難しいケースでも、審査の通過の可能性が比較的高いという点があります。
たとえば勤続1年未満や外国人、持病がある人でも、メガバンクであれば対応可能な商品があります。
住宅ローンにおいても、コンサルティング能力の高い担当者が揃っているため、何らかの不安があるならば、メガバンクの窓口で相談からスタートすることも、一つの手段です。
メリット
ここで取り上げているメガバンクで住宅ローンを借りるメリットは、年収300万円以上(みずほ銀行、三井住友銀行)でも融資可能な点です。
もちろん返済能力などは吟味されますが、地方銀行などで審査が通らない場合は、メガバンクに駆け込んでプランを提案してもらうことは、手段として知っておいて損ではありません。
その他、例を挙げると、
- 三菱UFJ銀行:出産予定・出産後6ヶ月以内の女性に金利優遇
- みずほ銀行:専門知識を持ったコンシェルジュがサポート
- 三井住友銀行:団信保険や火災保険などをまとめて加入
といった独自のサービスも展開されています。

まとめ
神奈川県で新築一戸建てを購入する際には、地方銀行とメガバンクの両方が多くの店舗を展開していることから、住宅ローン選びは難航することが予想されます。
本記事では横浜銀行、神奈川銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行を取り上げましたが、あくまでも参考程度にご覧ください。
どの銀行も、オリジナル性の高い特徴とメリットがあるため、ハウスメーカーを通じて情報を得ながら相談することも重要です。
神奈川県で、一戸建て住宅を探したいときは、リブワークのe建売netにお任せください。
また、神奈川県で新築の一戸建て住宅の購入を検討している方は、リブワークにぜひご相談ください。